戦略コンサルティング

STP策定支援

ペルソナ / CJM /UXフロー策定支援

プライシング再設計支援

KGI / KSF / KPI / ミッションツリー策定支援

SaaSモデル / クラウド化転換支援

新規事業立ち上げ支援

ITコンサルティング

ビジネス部門支援

経営企画・事業企画チーム立ち上げ支援

カスタマーサクセスチーム立ち上げ支援

CS ヘルススコア構築支援

カスタマーサポート対応自動化支援

サービスサイト / ランディングページ構築 / リニューアル支援

オウンドメディア立ち上げ支援

プロダクト部門支援

グロースハック施策企画 / 実行支援

プロダクトロードマップ策定支援

プロダクト開発体制支援

プロダクト運用体制支援

プロダクト組織の強化 / 育成支援

開発部門支援

インフラ(クラウドサーバー)コスト削減支援

開発パートナー会社見極め・選定伴走

CTO採用支援

データ支援

データ基盤(DWH)構築支援

Tableauダッシュボード構築支援

GA4導入 / 活用支援

データ活用人材育成・トレーニング

サービス

自社のあらゆる業務を、どこまでAIに渡せるか試した結果

2026/6/12

株式会社deflag CPO

中前 秀太

リンクをコピー

  • # AI開発

  • # 業務効率化

  • # AI

私たちDeflagは、企業の営業や日々の業務にAIを組み込む「AIインテグレーション」をサービスとして提供しています。

ただ、その仕組みを顧客に届ける前に、決めていることがあります。

まず、自社のあらゆる業務で人柱になる。

私はもともと、ゲームやSaaSの開発と運用をやってきました。どちらの世界でも、ずっと大事にしてきたことがあります。「まず自分で触る」ことです。

作る側が毎日使い倒していないプロダクトは、どこかで嘘になります。
机上できれいな絵を描くより、自分が一番のヘビーユーザーになって、便利さ・面倒くささ・楽しさなどを体で覚えて感じる。
そこからしか、本当に良いものは出てこないと思っています。

これは、AIでもまったく同じです。

自分たちが毎日触って、効くところも危ういところも体感していないのに、顧客に勧めることはしません。
だから私たちは、社内のあらゆる業務をどこまでAIに渡せるかを、ひたすら試してきました。

その結果、はっきり見えてきたことがあります。

大事なのは「どこまで任せるか」ではありませんでした。
何を渡して、何を握り続けるか」の線引きでした。

「全部任せる」より、線引きのほうが効いた

AI導入の話は、つい「全部任せられるか」で語られがちです。
全自動、無人化、人がいらなくなる。わかりやすいので、つい期待してしまう気持ちもわかります。

でも、自社で様々な形を試してみて効いたのは、その逆でした。

私たちがAIに渡したのは「記憶と検知」。
覚えること、気づくこと。

握り続けているのは「判断と承認」。
決めること、責任を持つこと。

この線引きさえ守れば、AIは驚くほど頼れます。
逆に、ここを曖昧にすると、静かに事故ります。
誰も中身を確かめないまま記録が更新され続けて、ずれた数字や情報が、いつのまにか会社の判断の土台になっている。そういう怖さです。

何をどう渡したのか、順番に書いていきます。

覚えることと、気づくことは、AIに寄せた

まず思い切って渡したのが、「覚えること」と「気づくこと」でした。

たとえば、代表電話。
今は一次応答をAIが受けて、話した内容を文字に起こし、誰からの電話かを調べてSlackに流してくれます。
私たちがやるのは、その通知を見て「折り返すかどうか」を決めることだけ。
電話番から人が離れられない、という小さなチームあるあるの縛りが、これでほどけました。

商談や社内の会議も、ほぼ全部録音しています。
AIが文字起こしをして、要点をまとめ、そこから「自分がやりますと言った宿題」まで拾い出してくれる。
会議で口頭で約束して、あとで忘れてしまう。あの気まずさが、ほぼなくなりました。

日々の動きも同じです。
パソコンの操作、Slack、Notion、メール、カレンダー。
一日のうちに散らばった記録を、AIが毎晩集めて日報にまとめ、Slackに投げてくれます。私がやるのは、目を通して ☑ を押すことくらいです。

どれも「覚える」「気づく」の領域です。
人間が一番こぼしやすくて、しかもこぼしたことに気づきにくいところ。
ここは正直、人が頑張るよりも機械に任せたほうがずっと安心でした。

でも、決めることと責任は、手放さない

一方で、最後まで人間が握っているものがあります。
「決めること」と「責任を持つこと」です。

たとえば、商談の内容を顧客管理システム(CRM)に入れる作業。
これはAIが下書きをつくります。「この商談はこう進んだので、この項目をこう更新してはどうですか」という提案まで出してくれる。

ただし、実際に反映するかどうかは、Slack上で私たちが項目ごとに承認します。
AIが勝手に書き換えることはありません。
顧客の状況を取り違えたまま記録が進むと、その後の判断が全部ずれていくからです。
ここは、人間が一つずつ確かめます。

契約書も同じです。
打ち合わせの内容から、AIがたたき台をつくる。
たたき台までは、もうほとんど任せています。
でも、結ぶかどうかを決めるのは人間です。
文面に目を通して、責任を持って判断する。
ここはAIに渡してはいけない、と思っています。

「下書きはAI、最終判断は人間」。言葉にすると当たり前です。
でも、この当たり前を仕組みとしてちゃんと守れているかどうかで、安心して任せられる範囲がまるで変わってきます。

経営の数字も、毎朝AIが「間違い探し」

この考え方は、現場の業務だけの話ではありません。
経営の数字にも、そのまま当てはまります。

私たちは毎朝、自社の損益(P/L)が自動で最新になるようにしています。
実績の数字と、営業側の見込みの数字を突き合わせて、「失注したのにデータ上は案件が残っている」「金額が合っていない」といったズレを、AIが先に見つけてくれる。
人間が目で探すと見落としがちな間違い探しを、毎朝AIが済ませておいてくれるイメージです。

ただし、その数字をどう読むか、次に何の手を打つかは、人間が決めます。
ここでも役割は同じです。検知はAI、打ち手は人間。

なぜ、ここまで線引きにこだわるのか

正直に言うと、最初からうまくいったわけではありません。
何度か、ひやりとしました。

一度、AIに任せた依頼を「対応済み」とチェックしたのに、数日後に同じ依頼が戻ってきたことがありました。
人間が片付けたつもりでいたことと、AIが覚えていたことが、ずれていたんです。

「任せた気」になっていただけで、本当の意味では握れていなかった。

もうひとつ意外だったのは、自動化でつまずく原因の多くが、AIの賢さとは関係ないところにあったことです。
手で動かせば普通に動くのに、自動にした途端、ちょっとした環境の都合で止まる。派手な失敗ではありません。
でも、この地味なところの積み重ねが、いちばん手間がかかりました。

こういう経験を重ねるたびに、「やっぱり、決めることと責任は人間が握っておくべきだ」という確信が強くなっていきました。

正直なところ、まだ完璧ではありません

ここまで書いてきましたが、私たちのやり方が完成しているわけではありません。

たとえば勤怠は、今まさに整備しながら、少しずつ便利にしている最中です。
わざわざ打刻アプリを入れるのではなく、もともと社内に根づいているSlackの習慣にそのまま乗せる形で、無理なく記録できるようにしています。
経費精算のように、まだ一部は手で動かしている業務も残っています。

それでもいいと思っています。
全部を一気に変えるのではなく、渡せるところから渡して、握るべきところは握る。試しながら、少しずつ広げていく。
その途中の景色を、正直に見せておきたいと思いました。

どこから渡せばいいか、と聞かれたら

「自社でも始めたいけど、何から渡せばいいですか」と聞かれることがあります。
私はいつも、こう答えています。

まずは「覚えること」と「気づくこと」から渡してみてください、と。
議事録、日報、記録の整理、抜け漏れのチェック。
このあたりは、任せても大きな事故になりにくく、効果もすぐ実感できます。

逆に、お金や契約、顧客への約束のように「決める」「責任を持つ」が伴う仕事は、最初は人間に残しておく。
この順番なら、無理なく、それでいて着実に、任せられる範囲が増えていきます。
いきなり全部を変えようとして動けなくなるより、ずっと現実的です。

渡すものと、握るものを、自分の手で分ける

自社のあらゆる業務をAIに渡せるか試してきて、たどり着いたのは、とてもシンプルな結論でした。

AIに渡すのは「記憶と検知」。人間が握るのは「判断と承認」。

覚えることと気づくことは、AIのほうがずっと得意です。だから、安心して任せる。
でも、決めることと責任を持つことは、人間の仕事として残す。
この線引きさえ守れれば、AIは怖い存在ではなく、毎日となりで働いてくれる相棒になります。

そして、この線引きは、誰かの受け売りでは引けません。
自分で毎日触って、効くところも危ういところも体で覚えて、はじめてどこに線を引くかが見えてきます。
ゲームでもSaaSでも、私がずっとそうしてきたように。

私たちは顧客に届けるものを、まず自分たちで毎日使っています。
その実感があるからこそ、自信を持って同じ仕組みをおすすめできます。

Deflagをもっと知りたい方へ

🌐 コーポレートサイトhttps://deflag.net
𝕏 X(Twitter)https://x.com/nakamae__deflag
📝 notehttps://note.com/nakamae_deflag
💼 LinkedInhttps://www.linkedin.com/in/shuta-nakamae-18392828a

株式会社deflag CPO

中前 秀太

知見・コラム

  • 知見

AI業務自動化を事業部主導で進めるための分業設計|個人で動かせる「点」、開発が要る「線」

「商談の評価も、問い合わせの一次対応も、レポート作成も、AIで自動化したい。」 事業部でAI活用を任された推進担当者の方から、こうした相談をよく聞くようになりました。特徴的なのは、やりたいことのイメージがかなり明確に描けている、という点です。 たとえば「問い合わせフォームに届いた内容が自動で記録され...

2026/6/12

  • 知見

AI導入支援会社の選び方|工程に分解して「誰に何を頼むか」を見極める

「AIを業務に活かしたい」そう思って「AI導入支援」を提供している会社に何社か問い合わせてみたものの、各社の言うことがまるでバラバラで、かえって分からなくなった——こうした声をよく耳にします。ある会社は経営戦略やビジョンの話に終始し、ある会社は自社のツールを軸に提案を組み立て、また別の会社は「作るも...

2026/6/12

  • 知見

AI導入の有無が生む差|データと歴史で読む競争力格差

ChatGPTは触ったことがある。成功事例の記事も読んだ。市場が伸びていることも知っている。それでも、「では、入れないとどうなるのか」という問いに、自社の業務に引きつけて即答できる経営者の方は、意外と多くないように感じます。 多くの場合、危機感の出どころは「競合が使い始めたらしい」「取引先や投資家か...

2026/6/12

記事一覧へ

arrow_forward

お役立ち資料

営業部門のAIエージェント活用ガイド|営業現場が変わる10の業務

ダウンロード

お役立ち資料一覧を見る

Contact

まずはお気軽にご相談ください