

「ウェルネス・データで、未来をつくる。」をパーパスに、健康管理・健康支援に関わるサービスを提供するウェルネス・コミュニケーションズ株式会社様。
同社は伊藤忠商事の社内ベンチャーとして誕生し、2006年に法人化。企業や健康保険組合向けに健康診断の予約・精算・健診結果の収集およびデータ化までを一元的に担う健診ソリューション事業、そして健康管理 SaaS「Growbase」(2022年までのサービス名は「Health Support System 通称:HSS」)を軸とした健康管理クラウド事業を主力事業として展開しています。
HSS は、2003年に伊藤忠商事の社内ベンチャー制度下で開発・リリースされ、ASP形式にて提供されていました。
その後、国内における健康経営の重要性が高まり、またデジタルトランスフォーメーションが加速する中、同社もクラウド型ソリューションへのニーズを強く実感。そうした時代背景を受けて「中期経営計画2020」にて、HSS を SaaS へ転換するクラウド事業戦略を策定。そして2018年、HSS を「あらゆる健康情報とそれらの情報を活用した健康支援を行うSaaS型プラットフォーム」へと進化させました。
HSS は、現在は「Growbase」としてリブランディングされ、導入企業数1,800社以上、契約継続率99.7%以上という圧倒的な成果を誇るサービスへと成長しています。

Growbaseとは
この事業転換を成功させるためには、SaaS 特有の事業構造や指標の理解を組織へ浸透させる必要があり、deflag(デフラグ)は同組織から SaaS 事業転換に関するご相談をいただき、約5年間、事業の伴走を行ってきました。
今回はウェルネス・コミュニケーションズ代表取締役社長の松田泰秀様に、deflag の伴走支援を通じた取り組みと成果についてお話を伺いました。
松田様:
当時、当社の中長期成長を実現していく上で、HSS 事業を SaaS 型に転換し、会社全体の成長を牽引する柱にしていきたいと考えていました。
実はその頃、SaaS 企業を中心に投資先を抱えるベンチャーキャピタルの責任者の方と、当社の担当メンバーを引き合わせてみたこともありました。その際、さまざまな SaaS 指標の現状について質問されたのですが、当社のメンバーはうまく答えることができず、そもそも一部の用語の意味については理解もできていないという状態でした。
まずは、ここからだ、と強く覚悟を決めたのを覚えています。事業管理に必要な KPI はもちろん、事業推進体制、さらには用語の理解や個々の意識に至るまで、SaaS 事業推進に必要な考え方を組織全体に再教育し、浸透させる必要があると感じました。
自力で社内の浸透を試みた時期もありましたが、私自身にも知識や経験が不足していたために、思うように変化が起きず、限界を感じるようになりました。そこで、外部の専門的なサポートの必要性を痛感するに至ったのです。

ウェルネス・コミュニケーションズ 代表取締役社長 松田泰秀様
松田様:
deflag 社と出会ったきっかけは、長年信頼しているM&Aアドバイザーからのご紹介でした。
初めて佐々木さん(deflag社 代表)とお会いしたときのことは、今でも鮮明に覚えています。私たちの課題や展望について耳をかたむけてくださり、同時に遠慮なく本質的な指摘をいただきました。
「伴走」というキーワードは、当時の私たちにとって非常に重要な価値観でした。
これまで SaaS 事業を実際に牽引してきたご経験、そして何よりも「忌憚のなさ」と「成果に明確にコミットする伴走スタイル」が、私たちの課題にフィットしている感覚を受け、依頼を決断しました。
松田様:
支援をいただいた内容は、大きく3つに分かれます。
まず1つ目は、経営陣に対する SaaS の考え方に関する教育です。定期的な勉強会を何度も開催していただき、KPIやSaaS特有の指標を経営判断に組み込むための土台をつくってくださいました。
SaaSの本質とは何か、どのような指標があり、それらをどう活用して企業価値を高めていくか。多くの他社事例も交えながら、SaaS事業を経営していく上で欠かせない知識を丁寧にインプットしていただきました。
2つ目は、HSS 事業の責任者および現場メンバーへの支援です。SaaS 指標に関する理解の醸成に加えて、SaaS事業を運営するための組織体制の再構築も伴走いただきました。元々、高いサービス継続率を特長とはしていましたが、従来のカスタマーサポート型の体制から、一層、お客様に寄り添うカスタマーサクセス型へと転換するための研修や、現場の意識変革を丁寧に支援いただきました。

SaaS勉強会のサンプル
3つ目は、事業数値の管理とフォーキャストです。定期ミーティングで、経営指標や SaaS 指標の実績およびフォーキャストを提示していただき、そこから課題を明確化し、改善策を一緒に考え、実行に移すところまで伴走いただきました。
経営レベルでは KPI 全体の動きから課題の兆候を探り、さらにそれを部署ごとのテーマや打ち手に落とし込む。そしてその進捗を確認しながら、再度 SaaS KPI とフォーキャストを確認し、新たなアクションを考えるという、継続的な改善のループを回していきました。
一度きりのコンサルティングではなく、経営陣・事業や各組織の責任者・現場の推進メンバーそれぞれに定期的に伴走し、段階的に課題を明らかにし、解決へと導いてくださいました。
コンサルティングの中では、deflagからどの課題がどの指標に影響を与えるのかを明確に示していただき、そして実際に取り組んでいくと、数値として成果に表れてきました。苦労もありましたが、何より、一緒に取り組む上での大きな楽しさもあったと思います。

deflagの経営、現場へのコンサルティング内容
松田様:
まさに HSS 改め、Growbaseが、会社の成長を支える起爆剤となりました。支援を受け始めた当初、この事業セグメントの営業利益は全社利益の 3% 程度でしたが、5年後には、全社利益の 50% 以上を占めるまでに成長しました。
組織全体にも大きな変化が生まれ、経営判断の際の視点、現場の会話の質・レベル感も向上したように感じます。
以前は、事業ごとに異なる指標を追っていましたが、SaaS 指標を共通言語としたことで、異なる事業でも同じ KPI を軸に議論・連携できるようになり、目標設定や評価、経営判断の精度などが高まりました。
また、競合に対する視野も変化しました。オンプレミス型企業やBPO企業だけでなく、 SaaS 企業も視野に入れるようになり、自社の立ち位置や強み・改善点をより明確に把握できるようになりました。
現場のメンバーを含め、SaaS 事業としての競合の認識を広げられ、相対的な自社の強みをもとに自分たちのプロダクトをどう進化させるべきか、セールス・マーケティングにおいてどこを磨くべきか、さらにはどのようなカスタマーサクセスを提供すべきかを自ら考えられるようになり、全体の視座が大きく引き上がったと感じています。
松田様:
私たちと同じように、サービスのクラウド化を進めていきたい、SaaS型ビジネスへの構造転換を検討している企業におすすめしたいです。
特に、単にプロダクトや戦略だけでなく、組織文化や風土も含めて変革していきたいと考えている企業には、deflagの支援は非常に有効だと思います。というのも、事業はプロダクトだけ変えても、セールスやマーケティング、カスタマーサクセスの戦略だけ変えても、組織体制だけ変えても、それだけでは効果を十分に得られるものではないと思っています。何よりも大切なのは、マネジメント層や事業の中核にいるメンバーが、その変革に強くコミットしているかどうかではないでしょうか。
現状に強い危機感を感じ、変革を起こしたいが、その方法がわからない、といった課題を感じるメンバーがいる企業にとっては、deflagの伴走は心強く、成果に繋がる支援になると思います。
事例・実績

計画書だけが更新される状態から脱却。段階的PoCで製品開発の意思決定を実現
E社
全文を読む

要望を“要求”に変える。プロダクトが本当に使われるようになった改善プロセス
F社
全文を読む

AIボットとヘルプ再設計で問い合わせ20%減。現場が自走するCS体制へ
A社
全文を読む
すべての事例を見る
お問い合わせ
* は必須項目です