戦略コンサルティング

STP策定支援

ペルソナ / CJM /UXフロー策定支援

プライシング再設計支援

KGI / KSF / KPI / ミッションツリー策定支援

SaaSモデル / クラウド化転換支援

新規事業立ち上げ支援

ITコンサルティング

ビジネス部門支援

経営企画・事業企画チーム立ち上げ支援

カスタマーサクセスチーム立ち上げ支援

CS ヘルススコア構築支援

カスタマーサポート対応自動化支援

サービスサイト / ランディングページ構築 / リニューアル支援

オウンドメディア立ち上げ支援

プロダクト部門支援

グロースハック施策企画 / 実行支援

プロダクトロードマップ策定支援

プロダクト開発体制支援

プロダクト運用体制支援

プロダクト組織の強化 / 育成支援

開発部門支援

インフラ(クラウドサーバー)コスト削減支援

開発パートナー会社見極め・選定伴走

CTO採用支援

データ支援

データ基盤(DWH)構築支援

Tableauダッシュボード構築支援

GA4導入 / 活用支援

データ活用人材育成・トレーニング

サービス

現場でメンバーがAIを有効活用するために磨くべき3つのスキルとは

2026/6/5

リンクをコピー

プロンプト講座も、ツールの研修も、ひと通りやった。
それでも「現場で本当にAIを使いこなせる人」がなかなか増えない——。AI推進や人材育成を担う方から、この相談が後を絶ちません。

「使える人と使いこなせない人で、はっきり差が出る。でも、その差が何なのか、うまく言葉にできない」。そして、ご自身がその差を言葉にできないままでは、現場のメンバーに何をアドバイスし、何を育てればいいのかも示せません。

多くの方が、AIスキルとはつまりプロンプトの上手さだと考えています。けれど、現場で成果を出すメンバーをよく観察すると、決定的な差はプロンプトではなく、その手前の「思考のクセ」にあるように見えます。

そこでこの記事では、まず「AIを使いこなせる人は、いったい何をしているのか」というAI活用の正体から紐解きます。
そのうえで、それを「疑問を持つ力」「理想を描く力」「問いを立てる力」という3つの力に分解し、なかでも中心となる「理想を描く力」が最低限の技術的素養の上に立つことを示します。最後に、その3つを現場のメンバー育成にどう反映するかまで書いていきます。

成果を出す人の差は「3つの力」にある

最初に、よくある思い込みである「AIスキル=プロンプトの上手さ」という捉え方をほどいておきます。

たしかに、的確な指示を書ける力は役に立ちます。けれど、プロンプトの型を覚えただけの人と、AIで実際に成果を出す人を並べてみると、差はもっと手前にあります。

成果を出す人は、指示を書きはじめる前に、そもそも「何を任せるべきか」「どんな状態を目指すか」「その答えで本当にいいのか」を考えています。プロンプトは、その思考を文字にした結果にすぎません。

この「手前の思考」を、ここでは3つの力に整理します。

ひとつめが疑問を持つ力です。
普段の自分や業務に対して「これって、そもそも人がやる意味があるのかな」と疑問を持ち、「まず試してみよう」と動ける力を指します。

ふたつめが理想を描く力で、「こうなっていたら理想だ」というあるべき状態を定め、それを実現するために何が必要かを具体的な要素まで描ける力です。

みっつめが問いを立てる力
出てきた答えに対して「本当にこれがベストか」「もっと良いやり方があるはずだ」と問い続け、いろいろな場面で通用するかを試す力です。

この3つには順番があります。まず日々の業務に疑問を持てなければ、AIに任せる候補すら見つかりません。
任せる先が見つかっても、どんな状態を目指すのかを描けなければ、漠然と頼んで漠然とした答えが返るだけです。
そして描いた理想に向けて出てきた答えを、鵜呑みにせず叩いて磨けるかどうかで、最終的な質が決まります。

気づく、描く、磨く。この流れで身につけていくイメージです。

この3つは、特別な才能の話ではありません。日々の仕事への向き合い方であり、だからこそ、観察して評価でき、働きかけて育てられます。以下、一つずつ見ていきます。

疑問を持つ力 ——「これ、そもそも人がやる意味ある?」と問える

疑問を持つ力とは、知的好奇心と、新しいものを取り込もうとするキャッチアップ力のことです。
もう少しかみ砕くと、目の前の作業や慣れた手順に対して「これは本当に人がやるべきことなのか」と立ち止まれて、なおかつ「とりあえずAIに振ってみよう」と気軽に手を動かせる、その姿勢を指します。

具体的な場面で考えてみます。
たとえば、営業チームで毎週月曜に作っている週次レポート。各メンバーの数字を表計算ソフトに転記し、定型のコメントを添える、という作業を、あるメンバーは何の疑問もなく半年続けていました。

一方、別のメンバーは「この転記とコメント、人がやる意味があるのかな」と引っかかり、試しに元データをAIに渡して「先週との差分と、目立った変化だけコメントして」と頼んでみます。
完璧ではないにせよ下書きとしては十分なものが返ってきて、月曜の朝の作業は、その手直しだけで済むようになりました。

二人の差は、AIの知識量でも指示の上手さでもありません。
「この作業は疑ってみる価値がある」と気づけたかどうか、そして気づいたあとに「まず試す」へ動けたかどうかです。
疑問を持つ力が弱いと、そもそもAIの出番が見つかりません。逆にこの力がある人は、日常のあちこちにAIに任せられる余地を見つけ出します。

理想を描く力 —— あるべき姿を「やることリスト」まで具体化できる

3つの中で最も差が出やすく、そして育てるのが難しいのが、この理想を描く力です。

疑問を持つ力で「ここはAIに任せられそうだ」と見つけたとして、では何を、どんな状態になるよう頼むのか。ここで「いい感じにまとめておいて」としか言えない人と、「最終的にはこういう状態にしたい。そのためにはこの情報とこの条件が要る」と描ける人とで、返ってくるものがまるで変わります。

理想を描く力とは、「こうなっていたら理想だ」というあるべき状態を、まず要求としてはっきりさせ、それを実現するために必要な要素を、具体的な「やることリスト」のレベルまで分解できる力です。
開発領域では、これを要件定義と呼び、要するに「望むゴールを、実現できる形の指示に翻訳する」ことです。

業務の場面で見てみます。
問い合わせ対応に追われるカスタマーサポートで、AIに一次対応を任せたい、というケースです。理想を描けない人は「問い合わせをAIに答えてもらおう」で止まります。
描ける人はこう考えます。「理想は、よくある質問にはAIが即座に正しく答え、判断が要る例外だけが人に回ってくる状態だ」。そこから逆算して、よくある質問とその答えをどう整理しておくか、どんな問い合わせは人にエスカレーションするか、回答の口調はどうそろえるか、という要素を一つずつ決めていきます。
この「やることリスト」があるからこそ、AIに任せても破綻せず、任せる範囲と人が見る範囲をきれいに線引きできます。

「理想を描く力」には最低限の技術的素養が要る

理想を描く力、つまり要件定義は、実はデータ構造・コンピュータサイエンス・・プログラミング・統計といった、最低限の技術的素養という土台の上にしか成り立ちません。
基礎がまったくのゼロだと、そもそも「実現できる状態」も「具体的なやることリスト」も組み立てられないからです。

とはいえ、現場メンバーにこれらを専門家のレベルで学ばせる必要はありません。最低限知っておく要素として、それぞれが現場で何を可能にするのかを、1文ずつの具体例で示します。

  • データ構造:データの整理のされ方がわかると、AIに渡す情報をどんな形(項目・粒度・並び)にすれば精度が上がるかを設計できます。

  • コンピュータサイエンス:処理を「条件分岐と手順」で考える発想があると、AIに任せる作業を「どこまでを自動で進め、どこから人が判断するか」に切り分けて頼めるようになります。

  • プログラミング:AIが書いた処理や手順を読んで「ここが想定と違う」と気づける程度の素養があると、出てきたものを鵜呑みにせず手直しを指示できます(自分で全部書ける必要はありません)。

  • 統計:データのばらつきや再現性という考え方があると、AIの出力が「たまたま当たった」のか「何度やっても通用する」のかを見極められます。

大切なのは、これらを「専門用語の解説」として教えることではなく、「この素養があると現場で何ができるようになるか」という形で渡すことです。
理想を描く力と技術的素養は、別々に存在するものではなく、ひとつながりの体系として捉える。
そうすると、「うちのメンバーには、まずデータの整理の感覚から渡そう」というように、育成の打ち手が具体的に見えてきます。

問いを立てる力 —— 出てきた答えを「本当にこれでいい?」と叩く

3つ目は、問いを立てる力です。
これは、自分一人の力で出せる答えよりも、もう一段良い答えを引き出すために問いを重ねる力、と言い換えられます。

AIは、頼めばそれらしい答えをすぐ返してきます。
問題は、その「それらしさ」に満足してしまうかどうかです。問いを立てる力がある人は、返ってきた答えに対して「本当にこれがベストか」「別のやり方ならどうなるか」「前提が変わっても通用するか」と問い直します。
これは、作ったものが本当に正しく動くかをいろいろな条件で試すデバッグの発想によく似ています。

場面で言えば、AIに提案書の骨子や採用要件の原稿を作らせたときです。
一発で出てきたものをそのまま使う人と、「この切り口のほかに案はないか」「逆の立場から見たら穴はないか」「採用要件なら、応募が集まりすぎる、あるいは集まらなさすぎる条件になっていないか」と複数のパターンで叩く人とでは、最終的な成果物の質が大きく変わります。
このとき、たとえば「一度うまくいったのは偶然か、それとも何度やっても通用するのか」と考える統計的なものの見方ができると、叩き方が一段深くなります。

この力は、放っておくと「AIが言っているのだから合っているだろう」で止まりがちです。だからこそ、「答えを疑う」という意識を持てるかどうかが分かれ目になります。

育成では、出てきた答えをそのまま通さず「これで本当にいい?」と一度問い返す習慣を、日々のやり取りの中で促していくのが現実的です。

3つの力を「育成・フィードバック」に転用する

ここまでの3つの力は、知っておしまいでは意味がありません。現場メンバーのAI活用を底上げするには、この3つを「日々の問いかけ」に落とし込むのが、いちばん続けやすい方法です。

研修を組むより前に、まずは普段のやり取りの中で、メンバーに問いを投げてみる。その答え方を見れば、どの力が育っていて、どの力がまだ弱いのかが見えてきます。

以下は、3つの力それぞれについて、上司や推進担当が現場メンバーに投げかける問いの例です。
自己点検のチェックリストではなく、会話の中で使い、相手の意識を引き出すことを想定しています。

疑問を持つ力を引き出す問い

  • 「いまやっているその作業は、人がやる意味はあると思いますか?」

  • 「最近、これはAIに任せられそうだな、と思った業務はありましたか?」

  • 「気になって、試しに触ってみた新しいツールや使い方はありますか?」

理想を描く力を引き出す問い

  • 「この業務、理想の状態はどんな状態だと思いますか?」

  • 「それをAIに任せるとして、何が決まっていれば任せられそうでしょうか?」

  • 「うまくいかなかったとき、どの要素が足りなかったと思いますか?」

問いを立てる力を引き出す問い

  • 「その答えは、本当にベストだと思っていますか? 他のやり方は試しましたか?」

  • 「前提や条件が変わっても、同じやり方で問題ないですか?」

  • 「逆の立場や、うまくいかない場合から見ても、懸念点は無さそうですか?」

こうした問いに、メンバーが詰まるのか、自分の言葉で返せるのかが、フィードバックの手がかりになります。
たとえば、理想を描く問いにいつも「いい感じにやります」としか答えられないなら、その人にはまず、理想の状態を具体的な要素に分解する練習と、その土台になるデータの整理の感覚を渡すのが近道になる、という見立てが立ちます。

育てる順番にも、現実的な勧めがあります。いきなり全部を求めず、まずは疑問を持つ力、つまり「試してみる」が当たり前になる空気づくりから始めるのがよいでしょう。
試す人が増えてはじめて、理想を描く・問いを立てるという次の力が乗っていくからです。

まとめ

現場のAI活用力は、ひと言の才能では説明できません。それは、疑問を持ち、理想を描き、問いを立てるという3つの力と、なかでも理想を描く力を下支えする最低限の技術的素養——データ構造・コンピュータサイエンス・プログラミング・統計——とで、できています。

この記事は、ツールの使い方を教えることではなく、ご担当が「現場メンバーに磨いてほしい力」を自分の言葉で説明できる状態をつくることが目的でした。
3つの力という軸をもとに、何を育て、どの順で伸ばし、どんな問いでフィードバックするかが、ぐっと具体的になります。

プロンプトの型を一つ覚えるより、この軸を持つことのほうが、AIを使いこなせる人を育成できるのではないかと思います。

知見・コラム

  • 知見

ルールのないCRMにAIエージェントを入れると何が起きるか|起こりうる事故と、先に整備という近道

「うちもそろそろAIエージェントを入れて、商談記録の入力やフォロー、レポート作成を自動化したい」。営業の現場で、こうした声が当たり前に聞かれるようになりました。ところが、いざCRM(顧客管理システム)を開いてみると、同じ取引先が「株式会社○○」「○○(株)」「○○ホールディングス」と3通りで登録され...

2026/6/5

  • コラム

個人のAIハックは、これから2つの形で「静かに死にます」

会社のなかで、誰かが個人的にAIを使った便利な仕組みを作っている。気がついたら、それが業務の流れにそっと組み込まれている。最近、こういう光景をよく見かけませんか?これは止めなくていい現象だと思っています。むしろ素敵な動きで、社内のAI活用が現場から立ち上がっている証拠です。ただ、ここからが本題です。...

2026/6/4

  • コラム

AI時代に対面が最高位の仕事になる理由

ある日、久しぶりに連絡をくれた知人にランチに誘われた。特に議題はない。ただの近況報告と食事。「この時間、もったいないかな」と正直思っていた(笑)。でも実際に会ってみたら、話があちこちに飛ぶうちに3つの新しいビジネスのヒントが出てきた。そのうちのひとつは、いま本当に動き始めている。AIがどんどん仕事を...

2026/6/4

記事一覧へ

arrow_forward

お役立ち資料

営業部門のAIエージェント活用ガイド|営業現場が変わる10の業務

ダウンロード

お役立ち資料一覧を見る

Contact

まずはお気軽にご相談ください