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営業活動における「コア業務」と「ノンコア業務」とは|3つの判定基準

2026/7/6

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営業活動における「コア業務」「ノンコア業務」、そして管理職特有の「マネジメント業務」とは、それぞれ何を指す業務でしょうか。

本記事では、コア業務・ノンコア業務、そしてマネジメント業務の定義を明確化するとともに、自社業務を仕分けるための3つの問い(売上への直結度・顧客との接点・属人性)を提示します。

そのうえで、分類すると何が見えてくるのか、実際に営業職を対象にした独自調査ではどのような時間構造が現れたのかを、順にお伝えしていきます。

営業のコア業務・ノンコア業務とは

業務効率化の文脈で生まれた業務分類概念

「コア業務」「ノンコア業務」という言葉は、業務効率化・BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)・AI活用といった文脈で広く使われている業務分類の軸です。

一般的な定義としては、企業の本業に直結する付加価値の高い業務をコア業務、それを支える定型的・補助的な業務をノンコア業務と呼びます。

コア業務に時間と人手を集中させ、ノンコア業務は標準化・外部化・自動化に回す、というのが基本的な考え方になります。

営業のコア業務・ノンコア業務・マネジメント業務の定義

次に、営業職の業務を3つに分類します。

  • コア業務:商談など、売上に直結する業務。顧客と向き合う活動が中心。

  • ノンコア業務:事務など、売上に直結しない業務。社内向け・準備的な作業が中心。

  • マネジメント業務(管理職のみ):社内会議・社内報告・部門間調整など、組織運営のために管理職が担う業務。

「ノンコア業務」と「マネジメント業務」を分けるのは、本記事の重要な前提です。
一般的な解説では、社内会議や部門調整も「ノンコア業務」に包含されていることが少なくありません。
ただし営業現場では、プレイヤーの事務作業と、管理職の社内調整は、性質も対処の方向性も異なります。

前者は定型化・自動化の余地が大きいのに対し、後者は組織設計・会議体設計の問題に踏み込む必要があるためです。区別して扱うほうが、後工程の改善議論を進めやすくなります。

営業業務を仕分ける3つの問い

それでは、自社の営業業務を分類するための判断軸として3つの問いを設けます。

問い1:その業務は、売上に直結しているか

3つの問いのうち、最も中心に据えるのが「その業務は、売上に直結しているか」です。

ここで言う「直結している」とは、その業務がなければ受注や売上が成立しない、または顧客の購買意思決定の前後・最中で必要不可欠になる、という意味合いです。

アポイント獲得・商談実施・契約は、いずれも「ない」と売上が成立しないため、直結度が高いと判定できます。

一方、議事録の整理や社内向けの進捗報告は、その作業自体が無くても、その商談の売上には直接的な影響が出ません。直結度は低いと判定できます。

この問いに対する答えが「直結している」であれば、まずコア寄りの候補として扱います。
「直結していない」であれば、ノンコアまたはマネジメント業務の候補として、次の問いに進みます。

問い2:その業務は、顧客との接点を持っているか

問い1で迷ったときに次に当てる問いが、「その業務は、顧客との接点を持っているか」です。

顧客と直接やり取りをする業務、顧客のために動く業務は、たとえ問い1で「直結している」と即答できなくても、コア寄りに分類できます。
たとえば「フォローメール」は単体で売上を立てる業務ではないため、メインの問いだけだとノンコアに見えがちです。
ただし顧客との接点を持つ業務であり、そこで関係性が育つことで次の商談につながるとすれば、コアに分類するのが妥当です。

逆に、社内に閉じている業務(議事録の整理、社内向け資料作成、社内システム入力など)は、顧客との接点を持たないため、ノンコアまたはマネジメント業務に整理されます。

「直接の売上に直結しないが、顧客と接している」のか、「直接の売上に直結しないし、顧客とも接していない」のかで、同じノンコア候補のなかにも明確な差が出ます。

問い3:その業務は、属人性が高いか

最後の問いが、「その業務は、属人性が高いか。その人でなければできない部分があるか」です。

ここでの属人性は、能力差や経験差というよりも、「その業務を成立させるために、個別の判断・提案・関係性が必要かどうか」という観点で見ます。

商談での提案、価格交渉、難航案件の関係修復などは、属人性が高い側です。
一方、CRMへの定型入力、テンプレからの見積書作成、定型挨拶メールの送信は、属人性が低い側に分類できます。

属人性が高ければコア寄り、属人性が低ければノンコア寄りに分類するのが妥当です。
さらに、属人性が低いノンコア業務は、分担・定型化・自動化の候補になります。

同じ「ノンコア業務」でも、属人性の高低によって、後の改善議論で取りうる打ち手が大きく変わります。

3つの問いを、どう組み合わせて使うか

最初に、メインの問い1「売上に直結しているか」で大枠を決めます。
「直結している」と即答できる業務は、原則としてコア業務の候補です。
「直結していない」と即答できる業務は、ノンコアまたはマネジメント業務の候補です。

メインの問いで答えに迷う、つまり「直結していると言えなくもないが、即答もできない」業務に対して、
問い2「顧客との接点を持っているか」
問い3「属人性が高いか」
を設けます。

両方とも「ある・高い」であればコア、両方とも「ない・低い」であればノンコアに分類します。

片方ずつの場合は、業務の中身を工程に分解する必要があると考えられます。

社内会議や部門間調整など、管理職特有の業務については、「売上に直結しない」「顧客との接点なし」「組織運営に属人的な判断が伴う」というプロファイルになります。
コア・ノンコアの軸とは別に、マネジメント業務として分けて整理することで、後工程の改善議論を進めやすくなります。

分類すると見えてくること

業務を「ひとかたまり」で捉えるのをやめる

3つの問いは、業務を仕分けるための道具です。ただし、仕分け自体は最終ゴールではありません。仕分けたあとに、「では、どこから手をつけるか」という具体的な業務改善議論に移れるようになる、その出発点をつくることが本来の目的です。

業務を「見積書作成」「CRM入力」「フォローメール」のような業務名のまま捉えているうちは、「全部必要そう」「全部やめられない」という整理に終わってしまいます。3つの問いを通して工程に分解できると、議論の解像度が一段変わります。

ノンコア比率を可視化し、業務プロセス改善議論の起点にする

各工程に費やされている時間を集計することで、自社の営業時間のうちノンコア業務が占める比率が見えてきます。
ノンコア比率を業務単位ごとの数値とともに示せると、業務棚卸しの議論、効率化・自動化の打ち手の議論、AI活用の議論を、共通の判断軸の上で進めることができるようになります。

仕分けという作業の本来の役割は、定義を整えることそのものではなく、こうした後工程の改善議論を始められる状態をつくることにあると、本記事では位置づけています。

実際に営業職で調査し、コア・ノンコア分類をした結果

ここまでで提示した3分類の定義と、3つの問いによる問いを、実際に営業職を対象に当てた独自調査の結果をご紹介します。

調査の概要

『営業AI白書2026』は、年商100億円未満の中堅・中小企業の営業職に従事する会社役員・会社員(N=616)を集計対象に、業務別時間を月間合計労働時間で割って加重平均で集計したデータです。月間労働時間の中央値は170時間です。

役職を問わず、業務時間の40%以上・月あたり約70時間がノンコア業務に費やされていた

調査の結果、役職を問わず、営業活動における業務時間の40%以上(月あたり約70時間)を、売上に直結しないノンコア業務に費やしていることが明らかになりました。

月間労働時間中央値170時間でいうと、その40%強がノンコアに使われている計算です。
8時間労働換算では、月のうちおよそ9営業日分が、売上に直結しない時間として使われていることになります。

一般社員から経営者・役員までの全役職で、ノンコア業務が業務時間の40%以上(月あたり約70時間)を占めるシェア比較出典:『営業AI白書2026』(N=616、業務別時間を月間合計労働時間で割った加重平均)
集計対象:年商100億円未満の中堅・中小企業の営業職に従事する会社役員、会社員(N = 616)

まとめ

本記事では、営業業務をコア業務・ノンコア業務・マネジメント業務の3分類に整理し、「売上への直結度」をメインに、「顧客との接点」「属人性」の3つの問いによる分類方法を記載しました。

3つの問いを通して業務を分解できてはじめて、自社の業務でノンコア比率を語れるようになり、業務改善議論の共通の判断軸ができます。

コア・ノンコアの仕分けは、この共通の判断軸をつくる出発点として位置づけていただければと考えています。

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